Kai power
KP61スターレット 製作ストーリー

Vol.6 エンジンヘッド
4K改7Kリフター&プッシュロッド加工/組み付け編

御無沙汰の投稿です。KPマニアの方々、お待たせしました。
今回は7Kスワップで難題部分?の説明です。

ご存知とは思いますが7Kエンジンはロングストロークのためブロックの背が高い。=プッシュロッドが4Kの物では短すぎる。=長いプッシュロッドが必要。
もう一つはリフターがラッシュタイプなので重い=高回転で抵抗になり回らない。=ソリッドタイプに交換が理想的。
この2点の改造は嫌でも免れません。
色んな方法がありますが、リフターに関しては現在の所、ピッタリ合う物が無いので7Kリフターを分解、改造をすることにしました。
プッシュロッドに関しては、以下の条件を目安に探しました。 1-出来るだけ寸法がピッタリ合う事。
2-ほとんど加工無しで合う事。
3-必要以上に重くない物。
4-部品供給が有り、安値の物。
探せば、なんとか見つかりました。日産R20型用です。全長198mm。K型で一番長い物で185mmなのでこいつは理想的な長さです。
このプッシュロッドの寸法を基準にリフターを改造します。(リフターの寸法合わせ改造も必要無さそうです)
ただ、使用するヘッドにより寸法は異なりますのでご注意を(今回は4K-Uヘッド約3mm面研。ヘッドG/K1.0mm使用)


7Kノーマルリフター分解画像です。
画像の順番で色んなパーツが組み付けれています。(組み付け順序を忘れずに)
これらのパーツの中で使用するのはリフター本体と上蓋(プッシュロッド下部の受け皿になるパーツ)の2点です。
分解画像の左から2番目(Cピン横)のパーツです。

●改造1-リフター本体を軽量化のため上部から約15mmカット(これ以上カットすると形状上、油圧低下、がたつき、引っかかり等が発生するかもなので、皆さんカットは程々に)

●改造2-リフターの上蓋をリフター本体の底部にピッタリ入るように縁を削ります。
この時に注意していただきたいのはリフター本体の底部は底面近く約5mm付近から微妙にテーパー形状になっています。リフターの内径に合わせて削っても、底面手前で引っかかり底までピッタリ密着していない事になリます。
必ず、底面の内径を計り、テーパー部の厚みも計って削る必要が有ります。これらがきっちり仕上がってないとタペットクリアランスが合わない、すぐ狂ってしまう、タペット音が大きい、異音がする等の症状が発生します。
参考にですがこの2点のパーツは焼きが入っていて非常に固いです。加工屋さんに持ち込んでも良いのですがダイヤモンドカッターで研磨、切断しないと加工不可能です。結構な金額は言われると思います。各2点パーツ8セットで5万円〜と言われたので、自分で加工しました。
リフターは高速カッターで切断、蓋は、裏面にスタッドボルト溶接。ボール盤にセットして回転させてサンダーで研磨しました。
(センター出して溶接。研磨後は、スタッドボルトを外して面研磨は必要です。)
かなりの手間はかかります。でも砥石なら結構楽に削れます。でも地道作業、根気要です。

出来上がった蓋をリフターの中に入れて完成。やっぱり軽い〜。ノーマルとは天と地の差です。でもソリッドリフターの方がちょっと軽いかな?
 

下の画像は右が4K-Uノーマルソリッドリフター/左が7K-EUノーマルリフターです。

さて次はプッシュロッドの改造です。
3本プッシュロッドが並んでいる画像が有りますよね。
一番上が加工後R20型用プッシュロッド7Kスペシャルです。
二番目がノーマルR20型用プッシュロッドです。
一番下が4K-Uノーマルプッシュロッドです。
改造ヶ所は少しだけです。プッシュロッド上皿部の縁を2〜3mmほど削るだけ〜。

何故、削る必要が有るかと言うと、最後の組み付け済み画像を見れば、ご理解頂けると思いますが、ロッカーアームが可動、最大に角度が付いたとき、皿の縁がロッカーアームの下部と少し接触するため逃げが必要なのです。(先に説明しましたがヘッド等の寸法により異なる。)

加工後、必ず組み付け、タペット調整してクランクを回転させて、間違いなく当たらないか確認の必要が有ります。ロッカーアーム側を削るとかヘッドとロッカーアームAssy全体の間に数ミリのプレートを挟み込んでクリアランスを調整しても良いと思います。
これで問題なし〜。タペット調整ネジも良い位置で決まったし〜。これで難題リフター&プッシュロッドクリャーです!!。

感想としては、リフターを軽くしたい。根気も自信有りの方にはお勧めです。

次回は、これもムズイ???エンジンメンバー加工です。
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